6月例会卓話では、(一社)下田青年会議所の卒業生であり、西伊豆町青年会議所の最後の理事長を務められた、村松 可郷 先輩を講師にお招きして「持続可能なLOMとなれ!」のテーマでの対談を開催しました。
会場はこちらの松崎町観光協会の会議室をお借りしました。かつて西伊豆町青年会議所の事務所があった、伝統の地でもあります。
※下田市・東伊豆町・河津町・南伊豆町・松崎町・西伊豆町の1市5町を対象エリアとする(一社)下田青年会議所では、各市町の魅力を見つめ直す機会とするため、事務所を飛び出しての地域例会も積極的に開催しています
西伊豆会議所は2002年に残念ながら解散し、下田青年会議所に合流となった歴史を持ちます。
村松先輩が赤裸々に語る当時の苦い思い出とそこから得た教訓は、私達に多くの気付きと学びをもたらしました。
家庭と職場に感謝を
西伊豆青年会議所解散の引き金となったのは会員数の減少。
村松先輩が入会した当初は20名弱だった会員数が年々減少し、その数は最終年度には7名にまで落ち込んだそうです。
退会の理由には様々なものがあったものの、半数近くが「家族・職場からの理解や協力が得られない」というものだったそう。この経験から「青年会議所活動にかまけて、仕事や家庭をおろそかにすることがあってはならない」ということを、村松先輩は強く私たちに語りました。
趣味にせよ勉強にせよ、家庭や仕事以外に自分の人生を豊かにすることに取り組もうとしたら、家族や職場の理解が欠かせません。
家族や職場に感謝をしつつ、日頃の行動でその理解に報いなくてはならないと強く思いました。
やりがいの喪失=やる気の喪失
次に村松先輩からは、西伊豆町青年会議所は会員数の減少によって、以下の負の循環に陥ってしまったとの説明がありました。
①会員が減る → ②事業(活動)が小粒になる → ③やりがいが感じられず退会 → ①に戻る…
「②事業(活動)が小粒になる」の具体例としては
- サッカー大会をやりたいけど予算が足りなく泣く泣くPK大会を行った
- 町の協議会などのポジションがもらえず、町のために具体的なアクションを起こすことが困難
- 活動している町ですら「青年会議所?何それ?」と存在自体を認識してもらえない
などがあったそうです。
この悪循環に陥らないようにするための対策の王道は「会員を増やす」こと。それによって①を打破します。
会員を増やすには日々の勧誘活動が欠かせません。そこで大切になるのが
- 個人個人が活動の「楽しさ」を語れるようになること
- 拡大担当任せにせず全員で取り組むこと
の2点であるとのお話もありました。
いずれも納得の内容でしたが、今後の人口減少時代を見据えると、どんな組織・団体もメンバー数の減少に悩むはず。
だとすると少ない人数でもダイナミズムを感じられる活動を行い②を打破することも求められるのではないかと、思いました。
会員拡大の活動と並行して、知恵を絞っていかねばと思います。
誰もが「もっと早く入っておけば良かった」と言うのが団体の魅力の証左
解散という辛い経験の後も、下田青年会議所に合流して、40歳の卒業まで活動をやり抜いた村松先輩。青年会議所活動の楽しさや意義もたくさん語って下さいました。
一番印象的だったのが「誰もが”もっと早く入っておけば良かった”と言いながら卒業していく」というお話。
青年会議所は40歳での強制的に卒業しなければならず、その時間の成約こそが活動の爆発力と輝きを生む。私達にとって、今後の青年会議所活動の一日一日を大切に過ごすことを改めて決意させる、大変深みのある言葉でした。
ご多忙のなか卓話をお引き受け頂き、たくさんの気付きと学びを頂いた村松可郷先輩、本当にありがとうございました!!