活動方針

2024年度

理事長所信 – ​第55期理事長 田中 雄士

 初代理事長である小川健一先輩が掲げた下田青年会議所の最初のスローガンは「JCファミリーの確立を」というものでした。共に高め合い地域の発展に貢献しようという思いに共感して集まった若者たちを、小川先輩は家族と表現したのです。このスローガンからは、家族のように 助け合い力を合わせていこうという想いを感じます。そして、先輩方はその言葉の通りに力を合わせ、54年間互いに高め合い地域に貢献してきました。第55期である私たちは、このファミリーを作り上げてくださった先輩方と支えてくださった地域の皆様に感謝すると共に、その意志を継ぎ、子供たちが誇れる故郷を残すために仲間と力を合わせて1年間邁進していきます。

 私は子供の頃、都会に憧れていました。実際に上京すると、都会の空気が肌に合い、ますます都会が好きになりました。私は家業を継ぐために故郷に戻ってきましたが、そうでなければこのまちに住んでいなかったと思います。しかし、いざ故郷に戻ってみると、子供の時とは違った見え方をしていることに気づきました。伊豆の海はこんなに青かったのか。山の空気はこんなに澄んでいたのか。都会でこれほど綺麗な夕日は見たことがない。ここで生まれ育ち、散々見てきた はずの景色なのに、まるで新しい発見をしたかのような感覚を得たのです。釣りをはじめてみよう、そう思い立ちました。最近ではキャンプ道具を買い進めています。子供の時に気付いていなかった故郷の魅力に、大人になってから気づいたのです。

 しかし、気づいたことは故郷の魅力だけではありませんでした。子供の頃にあった店がいくつもなくなっていました。小学生の頃1学年に3クラスあったのに、2クラスに減っていました。河津町以外が消滅可能性都市に挙げられていることも、この時初めて知りました。私自身が、家業がなければ地元に戻っていなかったであろうことを思い返し、危機感を強めました。都市が消滅するということは、今を生きる私たちの生活基盤が大きく損なわれるということです。それは、次世代を生きる子供たちの未来をも損なってしまいます。これを防ぐためには、地域外の若者が流入したり地元の子供たちが将来戻ってきたくなるまちづくりであったり、地域の魅力がより伝わる情報発信や体験の提供等を行う必要があります。簡単に解決できることではありませんが、歩みを止めるわけにはいきません。(一社)下田青年会議所は先輩方の意志を継ぎ、55年目もその歩みを止めることなく、地域をより良くするためにできることをやり続けていきます。

 青年会議所は、20歳から40歳の若者が集う団体であり、小さな子供のいる世代でもあります。このような地域の課題に当事者意識を持って挑戦できる組織です。そして、地域と人により良い変化をもたらすためのリーダーシップの開発と成長の機会を提供する組織です。地域の課題解決は容易に達成できるものではありませんが、私には志を同じくする仲間がいます。共に支え合う仲間がいます。子供たちにより良い故郷を残す責任は私たち青年にあるという自覚と意志の元、仲間と共に1年間挑戦していきます。

第55期 スローガン

組織体制

今期は「理事会」の下に以下2つの委員会及び部会を設置して活動を進めて参ります。

  1. 総務委員会
  2. 会員交流委員会
  3. 55周年記念部会
  4. 公開討論会部会
  5. 会員拡大部会

予算

2024年度の下田青年会議所では、約3,011千円の予算規模での活動を予定しております。